春休みに入り、あまりにも暇な子供っちのためにレンタル屋に行ったのだが、
ふとドラマで以前見た「白夜行」に目が止まり久しぶりに見ました。
あんまり詳しく覚えていなかったので新鮮でした。
結構可愛そうな話だと思って見返しましたが、なんか最後まで見終わると虚しい気分になりました。
雪穂と亮司のおかれた不幸な境遇・・・
雪穂の母は亮司の愛人関係にあること。
雪穂と亮司が出会った頃、お互いの両親の関係を知らずに知り合ったこと。
雪穂も亮司も親から愛されていなかったこと。(雪穂は母親によって売春の道具にされていた。)
ココロの傷を埋められる存在がお互いに雪穂・亮司だけであったこと。
これだけ揃うと親が憎くなるのも頷(うなず)ける。
雪穂が物思いにふける時、考え事をする時に「爪かみ」をしています。
これだけでも胸が苦しくなります、彼女のココロの傷の深さが伝わります。
時効までに雪穂と亮司が犯した殺人事件の真相に近づく人間の口封じで何人も消えました。
雪穂の育ての母親が真相を知ったとき「二人してそのざまか?」という問いかけに亮司が「わかっている」と答えました。
自首する手段を選ばなかったことに後悔しても後戻りがもう出来ないところまで雪穂を追い込んだことを亮司自身が一番分かっていたんだと思います。
雪穂も亮司をダクトに押し込んでしまったのは私だと懺悔しています。でも最後までウソを貫いた・・・
雪穂と亮司はお互いの初恋の相手であり、殺人を犯したことでそれ以上の関係になってしまった。
そしてお互いを守るため自首する選択はしなかった、でもその選択をすることで二人には歪(ゆが)んだ夢を見つけたのです。
太陽の下をもう一度二人で歩く・・・
でもドラマの結末は亮司が自殺し、雪穂は生きる屍(しかばね)となってしまいました。
虚しい結末でした。
現実にはあって欲しくない悲しいお話です。